ポーランドの 世界遺産
ポーランドの世界遺産
ベラヴェシュスカヤ・プーシャ/ビャウォヴィエジャの森
ポーランド最古の国立公園ビャウォヴィエジャの原生林は、ヨーロッパで世界自然文化遺産として認められている3カ所のうちの一つです。広葉樹林が針葉樹林より2割近く多いというその構成は、他のヨーロッパの森林では類を見ません。公園内にはおよそ1500種の植物と9000種の動物が生息し、ヨーロッパ最大の哺乳類であるジュブル(ヨーロッパバイソン)も保護されています。手つかずの豊かな自然のなかで、他では滅多に見られない珍しい動植物と出会うことができます。 所在地:ワルシャワの東約230キロ |
ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群
ヤヴォルとシフィド二ツァの平和教会は、ポーランドの南部にあるヨーロッパ最大の木造の宗教建築物です。二つの教会は17世紀半ば、ウェストファリア条約締結直後に起きた宗教戦争のさなかシレジア地方に建設されました。プロテスタントとカトリック間の対立を和らげるために造られたものなので、後に「平和教会」と名付けられました。建物はギリシャ十字の形で、7500人を収容することができます。 所在地:ヴロツワフの南西55-70キロ |
ヴィエリチカ岩塩坑ヨーロッパで最も古い岩塩採掘坑で、地下にある採掘坑の全長は約300キロ、坑道は9層に分かれています。このクラクフの岩塩採掘坑博物館には観光客が多く訪れます。坑内には、聖キンガ礼拝堂や地下通路、小部屋、小洞窟、岩塩に掘られた彫刻等、一見の価値あるものがたくさんあります。所在地:クラクフの南東約15キロ 世界遺産登録年:1978年 |
アウシュヴィッツ・ビルケナウ – ナチス・ドイツの強制・絶滅収容所(1940年-1945年)
オシフェンチムにあるナチス∙ドイツの強制収容所で、人類史上最悪の犯罪が行われた場所です。ここで約150万の人々が命を失いました。現在、そこは悲惨な事件の記憶と教訓を留めるための博物館となっています。 所在地:クラクフの南西70キロ |
マルボルクのドイツ騎士団の城
マルボルク城はヨーロッパ中世の防御建築物の中で最大規模をほこるものの一つであり、13世紀にドイツ騎士団によって修道院として建設されました。1309年に騎士団の総長の座がヴェネツィアから当地に移された後、城は美しく装飾され要塞化されました。こうして再建されたドイツ騎士団の本拠地はヨーロッパ最大のゴシック様式要塞となりました。その後長い年月の中で何度も破壊されましたが、19世紀末から20世紀初頭にかけて細心の注意を払って復元されました。第二次世界大戦においても深刻な被害を受けましたが、戦前の資料をもとに忠実に復元されました。中世のレンガ造りの城として最も価値ある建築物とされています。 所在地:グダンスクの南東約50km |
中世都市トルン
13世紀にさかのぼる歴史を持つトルンの旧市街は、ポーランドにおける中世の街並みを最も忠実に残していることで有名です。都市が建設されたのは13世紀半ば、ここにドイツ騎士団が城を建設した時です。その後、町はハンザ同盟の都市となり、貿易で栄えました。トルンには素晴らしいゴシック様式の建築物が多くあります。また、コペルニクスが生まれた町としてポーランド内外から多く観光客をひきつけています。
所在地:グダニスクの南約175km |
カルヴァリア・ゼブジトフスカ巡礼公園
カルヴァリア・ゼブジトフスカはポーランドの最も有名な巡礼地の一つで、年間約100万人以上の信者が訪れています。また、ヨーロッパにおけるキリスト受難礼拝堂群の中で最も美しい建築物として有名です。丘となっている地形に沿って造られた十字架の道中に、バロック様式の素晴らしい礼拝堂や一流の芸術家による貴重な絵や彫刻も見られます。自然と人間の手で造られた芸術が見事に融合し、訪れる観光客に感動をもたらす場所としても有名です。 所在地:クラクフの南西約35キロ |
ヴロツワフの百周年記念ホール
ヴロツワフ百週年記念会館はポーランドにある世界遺産の中で最も新しく登録されたものです。約6000人以上収容できるこの大きな建築物はマックスベルグという建築家の設計によって20世紀初頭に建てられました。ナポレオンのライプツィヒでの戦い100周年を記念する目的で建設されたことから、後に「百週年記念会館」と名づけられました。20世紀初頭に建てられたと思えぬほど近代的で、最先端の建築技術が使われています。建設当初は、世界最大の円型コンクリート建築物として世界中から注目を集めていました。音響効果が非常に優れているため、現在はさまざまな音楽イベントなどがよく開催されています。 所在地:ヴロツワフ市内 |
クラクフ歴史地区 ポーランドの旧首都であるクラクフは、最も歴史ある都市の一つです。戦争の被害が少なかったこともあり、昔ながらの町並みが残り、古い都市の雰囲気が感じられる都市です。七世紀にわたりポーランド歴代の国王の住居であったバベル城や、王の戴冠式および葬儀の場でもあったバベル大聖堂、ポーランドで最初につくられた大学であるヤギェウォ大学、ヨーロッパ最大の大きさを誇る中央広場もクラクフ歴史地区の中に集まっています。 世界遺産登録年:1978年 |
ワルシャワ歴史地区
ワルシャワの旧市街は首都の重要な見所の一つです。第二次世界大戦でほぼ完全に破壊されましたが、戦争直後に戦前の写真や絵に基づいて忠実に復元されました。わずか5年間の修復工事によって中世の面影のある戦前の姿を取り戻したことで、高い評価を受けています。 世界遺産登録年: 1980年 |
南部小ポーランドの木造聖堂群
南部小ポーランドの木造教会群は、中世以来、地元の貴族が資金を出しステータス∙シンボルとして建設させたものです。都市の中心部に建てられた石やレンガ作りの教会とは異なる、カトリック教会で使われた様々な伝統的建築技術を見ることができます。教会それぞれに特徴的な様式が見られますが、中でも釘を一本も使わない建築技術には一見の価値があります。 所在地:クラクフの南約50-100キロ |
ムスカウ公園ポーランドとドイツの国境沿いに559.9ヘクタールにも広がる絵のように美しいムスカウ公園は、1815年から1844年にかけてプリンス・ヘルマン・フォン・ピュクラー・ムスカウによって造られました。公園には、近代的な景観デザインが見られます。その特徴とは、木や池などを風景画のように配置する一方、それらと調和するように建物が建てられていることです。ムスカウ侯爵の方法は、後にヨーロッパやアメリカの造園に強い影響を与えました。2004年に景観デザインの傑作としてユネスコの世界遺産に登録されました。
所在地:ヴロツワフの西約215キロ |
ザモシチ旧市街 「ルネサンスの真珠」ともよばれているこの街は16世紀に造られました。公共建築物や教会のあるザモシチ中心地域は、世界的にも貴重な遺産として注目されています。ザモシチは、西部と北部ヨーロッパを黒海へと結ぶ交易ルートが交差する場所に16世紀にヤン・ザモイスキ侯爵によって設立されました。 “理想都市”というイタリアのコンセプトに基づいて造られたザモシチは、「ルネサンスの真珠」と呼ばれるほど素晴らしいものです。ザモシチにはイタリアや中部ヨーロッパの建築の伝統を組み合わせた建物が多数保存されています。所在地:ザモシチ市内 世界遺産登録年:1992年 |